こんにちは。junです。今回は保険屋さんとしての話しです。
生命保険には『貸付』という保険会社がお金を貸してくれる機能があることをご存知でしょうか。
一時的にお金が『いりよう』になったときには是非利用したい機能です。なぜなら、フリーローンでお金を借りるより圧倒的に低い金利でお金を借りることが出来ます。
今回はこの『契約者貸付(契貸)』を最大限に活用する方法を取り上げます。
契約者貸付とは?
まずは『契約者貸付』について確認していきましょう。
契約者貸付とは
契約している生命保険の解約返戻金の一定範囲内で、貸し付けを受けることができます。
一般的に、契約者貸付を受けている間も、保障は変わりなく継続し、配当金を受け取る権利も継続します。
ただし、保険種類などによっては、利用できない場合があります。
出典元:生命保険文化センター
続いて、『契約者貸付』が出来る保険種類を確認しましょう。
保険は大きく分けて3つの分野に分かれています。
第一分野:『生命保険』人の生死に関して予め定めた保険金が支払われる保険
第二分野:『損害保険』偶然な事故によって生じた損害額に応じて保険金を支払う保険
第三分野:生命保険、損害保険のいずれにもあてはまらない保険
『契約者貸付』が使える保険を整理すると、
生命保険会社が販売する解約払戻金が発生する生命保険が該当するということがわかります。
対象の保険種類は?
解約払戻金が発生する生命保険の具体例です。
・終身保険(死亡や高度障害時に支払われる保険)
・定期保険(死亡や高度障害時に支払われる保険)
ただし注意点があります。
現在販売されている終身保険の多くは『低解約型』という文言がついています。
これは、ある一定期間までは解約払戻金を抑制するというものです。メリットは、通常の『終身保険』と比べ、保険料が割安となります。ただ、契約者貸付に焦点を絞って話すと、長い期間契約者貸付が利用しにくくなるということになります。
もう一つ。現在販売されている『定期保険』の多くは『無解約払戻金型』となっています。
これは、全期間解約払戻金は無しというものです。メリットは、通常の『定期保険』と比べ、保険料が割安となります。ただ、これも契約者貸付に焦点を絞って話すと、契約者貸付が利用できないということになります。
契約者貸付のメリット・デメリット
契約者貸付の最大のメリットはなんといっても、『フリーローン』より圧倒的に低い金利でお金を借りられるということです。
例えば、この記事を書いている現時点でネット銀行の楽天銀行のフリーローンを調べてみると『14.5%~9.5%』でした。担保なしだったり大口ではない限り14.5%が適応されます。
では、最近対面型生命保険の中でもネット契約に力を入れているオリックス生命の契約者貸付の金利を確認してみましょう。
なんと『2.85%』です。
更にこの記事を書いている今日現在、新型コロナウイルス感染症特別措置として、ゼロ金利とのことです。
オリックス生命以外の多くの生命保険会社で同様の特別措置がとられているようです。
ではデメリットは何でしょうか。
実はデメリットは特にありません。しいて言うなら、借りられる上限が『解約払戻金』となっていることと、返済しないもしくはできなかった場合、保障額が減額されるということくらいです。
生命保険を最大限活用しよう
この記事を読んでいただいている方の多くが生命保険を契約していると思います。
現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響で、中小法人の資金繰りが悪化傾向にあります。法人契約している生命保険でももちろん契約者貸付は利用できる可能性は十分にあります。
この機会にご自身の保険契約内容を今一度確認してみてください。
残念ながらこの記事を書いている現在、ネットで終身保険の契約が出来るのは、『ライフネット生命』と『アクサダイレクト生命』の2社だけでした。さらに残念なことに、この2社とも現状は契約者貸付は対応していないとのことでした。
新たに取り扱いを始める保険会社が出てきたら追加報告します。
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